2016年07月19日

ファインディング・ドリー 〜人面魚に目が慣れるまで

ファインディング・ドリーを見てきました。
劇場へ行って着いた時間にやっているものを適当に見た感じだったのですが、
偶然にも公開日で、結構人も入っておりました。

ファインディング・ドリー
→公式サイト 映画「ファインディング・ドリー」

前作の「ファインディング・ニモ」を未見のまま、
そのスピンオフともいえるドリーを先に見てしまう結果になったのです。
ストーリー上は独立した作品ではあるので、前作を見ていないことによって困ることはないんですが
率直な感想としては
「人面魚がけっこうキツい」
と思う部分ありました。

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↑前作は13年間の作品。カクレクマノミの大流行しましたな。

「ファインディング・ニモ」のほうだと、まず主人公のニモがまだ5,6歳くらいの雰囲気なので
人面魚とはいえ、話しぶりが行動が結構かわいいのです。
で、そんなニモを助けてくれたちょっと変わってるけど信頼に足る友達としてドリーが出てくるので
ニモの視点を通して程度感情移入できるようになっているのです。
おそらくは、そんなひそかなドリー人気にこたえてての今作でもあるでしょうから。

ところが、その共感の下地のない状態でいきなり劇場にいったところ、
いきなり落ち着きのない人面魚に出会って当惑する、
という事態に直面してしまったのです。

ファインディング・ドリー
↑冒頭登場するベビー・ドリーは、それでも結構かわいかったのだけども。

まずドリーの年齢がたぶん思春期くらいの設定なので、
しゃべり方、や行動の幼さなど「カワイイカワイイ」で強引に引っ張ってもらえるわけではない。
そのうえ「記憶が長く続かない」という病があるので、行動に一貫性がない、
陽気な性格なので脈略ないことをよくしゃべる。
というわけで、いわゆる「うざいキャラ」であるのです。
(じーっと見てるとだんだん平野レミ氏に見えてきたりなんかして)。
もう少しなんとかしてドリーに求心力を持たせてあればよかったなあ、と思うのですが
私にとってはそこが少し弱かったのが残念なポイントではありました。

ファインディング・ドリー
↑おとなになって顔が細くなってくるとさらに感情移入しにくい。共感の深さはどれくらい人間に似た顔をしているか、によってしまうのであるからして

「うーむ、よくできていたのにどうして思ったより楽しめなかったのだろうか」
と思いつつ帰宅して、「ファインディング・ニモ」を見たら
陽気ながら人知れない苦労をしているドリーにちょっと心寄せられるようになったので、
これはやっぱり一作目から順に見るほうが正解だな、と思いました。

ストーリーも、比較すると「〜ニモ」のほうはだいぶわかりやすかったのですよね。
はぐれてしまった幼いニモが頑張ってお父さんのところに帰る、というシンプルなもので、
その過程でお父さんはお父さんでいろいろなものを乗り越えて自分の息子が独立したひとつの人格であることを理解するし、
ニモはニモは一人で命を賭した冒険をすることで生きていく自信を手に入れる、という
比較的誰にでも共感しやすいものなのです。

それに比べて「〜ドリ」ーのほうは
家族を探すドリーを、ニモ親子が探す、
という形に話が二手に分かれてしまっていて、わかりにくくなっているのです。
ドリーが大人になる過程で自分の居場所を探す旅に出る、というのは理解できるのですが、
少なくてもニモ親子のほうが前回もう乗り越えるべき事柄は乗り越えてしまったので
今更親子として何かを探しに行かなくてもいいのではないか…という必然性の問題もあります。

しかも行きつくところが海洋保護施設、という人口のエリアなので
どうも同じような場所を何度も行ったり来たりしてるような堂々巡り感もあって
あまりすっきりしないところもありました。

とはいえ、CG表現も素晴らしいし、キャラクターもいいし、
音楽の使い方もいいし、アニメとしては十分楽しかったのですが
シリーズとして比較してみてしまうと、もうちょっと高いところに期待値をもってしまうよね、という感じではありました。






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ところで記憶が続かない映画といえば「メメント」。
こっちは家族に会いたい一心などというハートウォーミングなヤツではなくて、復讐の執念だけで健忘症を乗り越えていくサスペンスですね。
「欠点は長所でもあるのだから、まずあなたができることを一生懸命に!」
みたいなふんわり自己肯定系ではなくって、
現状があって、目的があるんだから、いかにしてその間を埋めていくか、ってのいうことだけを身を削ってゴリゴリゴリゴリやっていく、という質実剛健消耗系。
私としては、物事の乗り越え方の知恵としてはこっちのほうが元気でるような気もする。
実践的だし(でも子ども見せるのは無理だな)。

←同時上映の短編「ひな鳥の冒険」は素晴らしかったです。あの水と鳥のフワフワ感の表現!
posted by 六条 at 18:00| Comment(0) | 映画とDVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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